ウチの講座では最初の課題で
「逆おこし」つまりマンガを見てシナリオに戻すという作業を
すべての受講生さんにやってもらってるんだけど‥‥
マンガの作劇や表現技法を学んでほしいという意味もあるが、
本当はもう1つ狙いがある。
↓ ↓ ↓
それは巷のシナリオスクールに通った経験などから
「(漫画原作として)ダメな書式」を身につけていないかのチェック。
特にト書きね。
いわゆるシナリオスクールでは
「見たままを書く」「絵にならないことは書かない」など
演出指示や心理描写をかなり抑制した書き方を教わるはずだ。
(少なくとも、むかし通ったシナリオセンターではそうだった)
例えば、
「○○、バットを振り上げ、××の頭を殴る」
「倒れる××」
これが映像のシナリオにおけるト書きだとしたら‥‥
「ブゥン! ○○、怒りの形相でバットを振り上げ
ゴッッッ!! ××の頭をヒット!」
「ズダーン‥‥! 倒れる××」
漫画原作はこうでなくちゃ(笑)
どっちが『絵』として浮かびやすいか。
間違いなく後者だよね。
擬音と記号を多用した、このシンプルかつバカっぽい文体が、
漫画家さんにはいちばん伝わるのである。
そもそも映像のシナリオにおいて
抑制した書き方を求められる原因が何かといったら、単純に、
「ライター、監督、役者」の間にあるセクショナリズム。
役者が行う芝居的な創意工夫や
監督が行う演出のセクションにシナリオから余計な口出しをしない‥‥
そんな、言ってしまえばお互いの「自主規制」でしかないと。
なので、漫画原作にまで
映像業界のクソみたいな慣習を持ち込む必要は全くない。
擬音あり、心理描写あり、!や?の多用あり、
どうしても大事なセリフには太字や網掛け入れても可(笑)
面白くて分かりやすければ何でもいいのである。
原作者はおよそ考えうるあらゆる手段で自分の原作に魂を込め、
あとは漫画家さんのイメージにすべてを任せるだけ。
そーいう書き方に早く改めましょう、というのが
第1回課題の意味だったりする。
ちなみに、このシナリオスクール文体はさっさと捨てないと、
あとでプロットを書いてもらうときにも困る。
シナリオスクールで習ったト書き文体でプロットなんて書いたら
どんなに面白い物語でもつまらなく見えてしまうからね。